プライバシー

オフィス環境におけるプライバシーとは?

パーソナルスペース.jpg
ロバート・ソマーによるパーソナルスペース


プライバシーとは、私事を第三者におかされないことです。

人にはそれぞれパーソナルスペースというものがあり、他人を受け入れない領域を持っています。
上記の図はロバート・ソマーの研究によるパーソナルスペースで、一般的には前方に60p、左右・後方に35pがパーソナルスペースとされています。

パーソナルスペースには人それぞれ個人差があり、相手によっても変化し、男性より女性の方が小さいようです。

オフィス環境におけるプライバシーの確保とは、このパーソナルな領域に人の動きや騒音などにおかされないようにすることで、仕事に集中できることです。

プライバシーをおかされる事により、集中力の低下不快な気分ストレスなどの弊害が生じます。

視覚→人の動き
聴覚→騒音(会話・コピー等の機器音・電話呼出音・キーボード打鍵音・歩く音など)
嗅覚→悪臭(体臭・香水・環境臭)

視覚、聴覚、嗅覚、触覚的にプライバシーを確保し、仕事に集中できる環境を提供するのも企業の役目と考えてください。


コミュニケーション

コミュニケーションとプライバシー


コミュニケーションとプライバシー.jpgコミュニケーション=人間が互いに意思・感情・思考を伝達し合うこと。

プライバシーに相反してコミュニケーションがあります。企業という組織で働く以上、コミュニケーションは切り離せません。

コミュニケーションを重視するととプライバシーが低下し、プライバシーを重視するとコミュニケーションが低下します。

おこなっている仕事内容によってっても変化するので一概に業務特性だけで判断はできませんが、通常業務に当てはめ判断します。

基本的な仕事内容が、プライバシー重視型なのかコミュニケーション重視型なのかを認識してバランスを考えてレイアウトゾーニングを決定し、オフィス家具の特性を生かしたプランにするのも良いでしょう。


人のプライバシー距離

人のプライバシー距離

人のプライバシー距離.jpg

アメリカの文化人類学者であるエドワード・ホールは「人は空間距離を設定し接している」と言います。密接距離・固体距離・社会距離・公衆距離と4つに分け、それぞれに近接相遠方相に分けたのが上記図になります。 


密接距離 近接相 オフィスでは基本的に見る事の無い距離。※パーソナルスペース内
  遠方相 人に聞かれたくない密談をする時の距離。※パーソナルスペース内
固体距離 近接相 重要な機密などを少数で話し合う時の距離
  遠方相 デスクを並べて仕事をする時の距離。
社会距離 近接相 チームワークなどで話し合う時に適した距離

遠方相 権威を表現する特殊な関係(上司・部下)の距離
公衆距離 近接相・遠方相共に公演や演説などの距離











上記の精神的スペースを踏まえ適度な空間を設定しレイアウトプランするのもひとつの方法かもしれません。
また、メンタルヘルスやセクシャルハラスメントの要因にも空間は関係するので注意が必要です。




オフィス環境がもたらすストレス

1日の3分の1以上過ごすオフィス環境
ストレス表1.jpg

オフィスは様々な人間が集まる場所です。
性別・年齢・人種・性格も違い、一人一人に最適な環境を与えるのは困難です。
しかし、できるだけ多くの人が満足できるオフィス環境を造り出す事は可能です。

オフィス環境が人に与えるストレスの要因として考えられるのが
  • 不便で効率の悪いレイアウト
  • 体に合わないチェアやデスク
  • オフィス環境の悪さ(騒音・室温・明るさ・臭いなど)
  • 業務内容に適していないワークエリア
  • 気分転換する場所や休憩室の不足
  • 設備の不足(会議室やミーティングルームなど)
  • 機器の性能(パソコンのスペックが低い・コピーやFAXの待ち時間)
  • ファイリングなどの管理不足による検索性の悪さ・収納不足)
  • 昼飯などの飲食の不便さ

などが上げられます。

ストレスが原因で循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、神経疾患などの心身の疾患になることもあります。

デスクワーク中心の現代社会にはオフィス環境からストレスを誘発させない環境づくりが必要とされています。

メンタルヘルス

メンタルヘルス表1.jpg

メンタルヘルスとは「心の健康」であり、肉体の健康と違い本人が自覚しないまま精神的疾患におちいる事が多のが特徴です。

前項目で述べたとおり精神的な疾患はストレスが要因であることが多く、仕事面での要因としては
  • 労働環境の中では終身雇用制・年功序列制から契約型雇用や年俸制への移行。
  • 成果主義の人事評価。
  • 自己完結型の業務が増えている
  • IT化による対面コミュニケーションの低下
  • リストラや人員削減により仕事量が増えている。
  • 1日10時間を超えて仕事をしている人が20%以上にもなる。
上記のような仕事の変化仕事量の増加が考えられます。

このような状況で、個人個人の自己管理でメンタルヘルスを良好に保つのは限界があり、企業としてのメンタルヘルスの取り組みが必要となります。

厚生労働省でも「職場における心の健康づくり」を発表し、企業が組織的に取りくまなければいけない問題として取り上げています。

オフィス環境の要素

オフィス環境を決定する要素としてどのような事項が関係しているのでしょうか。

人が快適感や不快感を感じるのは五感で感じます。
その感覚に対しての要素と関係性は以下のようになります。


環境の要素.jpg

人への環境の影響はそれぞれ個人差があり、性別、年齢、国籍、経験、体調によっても異なるので難しい問題です。

室内環境の個人化が理想ですが、経費面や汎用性や設備から考えて極めて困難と言えます。

したがって、できるかぎり多くの人が受け入れられる環境づくりを心がける必要があります。

オフィスの騒音対策

一般的にオフィスにおける騒音は「暗静音」と「発生音」があります。

暗静音
空調や外から聞こえる自動車の騒音などで、暗静音は連続しており意味を持たない音なので「無意味騒音」とも呼ばれ、聴こえていてもあまり気にならない音だそうです。

発生音
人が発生させる騒音のことで、電話や会話、電話の呼び出し音、キーボードの打鍵音、プリンター・コピー音、足音、キャビネットの開閉音などで「意味騒音」と呼び、人が最も気になる騒音だそうです。

仕事に集中する環境を整える簡単な騒音対策としては、個々のデスクを遮音性のあるパーティションで囲う等の方法がありますが、スペースや予算の問題等もあると思いますので、コピーやプリンター機器だけでもローパーテーションで囲う事をおすすめします。

ローパーティション例1.jpg

サーバーなどの大きな音がする機器はハイパーテーション(天井までの間仕切り)で囲う事により、セキュリティー面も向上するので、おすすめできます。

業務特性や人の好みもありますが、騒音が気になる場合はBGMを流したり、川の流水音などの自然音などを社内BGMにするのも良いかもしれません。

一般的にオフィス・事務所の望ましい音は45〜55Db(デシベル)程度とされているようです。 ※空調音は30Db程度なので、静か過ぎても落ち着かなくなることがあります。

快適な音環境を築き、業務効率の高いオフィスを目指したいものです。

オフィスの光環境

オフィスの光環境には太陽による自然光照明による人工光があります。

太陽光はグレア(眩しさ)が強く、窓際と奥の明るさの差が大きくなるなどコントロールは難しいとせれています。昼間でもブラインドロールスクリーンなどで太陽光を遮断し、蛍光灯などの人工光で光を取り入れているオフィスは多いと思います。


人間が光を感じる上で、目が疲れているときや高齢になるほど明るさ(ルクス)を必要とします。すなわち、天井の蛍光灯などで全体の明るさが一定に保たれている状態では、暗く感じている人や明るく感じている人がいることになり、好ましい光環境とはいえません。

デスクライト.jpg

デスクライトで個々に光を調節する

そこで、解決方法として全体の明るさをある程度落とし、デスク上の手元はデスクライトで明るさを補う事をおすすめします。デスクライトで明るさを個々に調節できることで自分の最適な明るさを保つことができます。

眼の疲れなどは頭痛や肩こりの原因になりますので、ぜひためしてみてください。

ノンテリトリアル・オフィス

オフィスの新しいかたち

オフィスのデスクや設備、スペースを個人ごとに割り当てず、複数のワーカーが共有する形態のオフィス。

個人用の収納とメールボックスは社員の人数分用意し、座席数はフリーアドレスタイプで社員数の半分〜3/4程度で、会議やコミュニ ケーション、アイデアの共有が必要となったときだけ、オフィスに集まる形態。

電話やメール、グループウェアなどを利用し必ず出社しなくてもよい、フレックスワークも考慮したオフィスです。

nonteritori.jpg

メリットとしては
  • オフィススペースの縮小化
  • ワークに応じて適切な場所が選べる
  • 作業の区切りとメリハリが付き、計画的になる
  • 組織変更等の変化に対応しやすい
  • 環境が固定化せず変化に対応しやすくなる

行動は個々にゆだねられる事になるので管理的要素の高い組織には向いていないと思われます。

カフェコラボレーションスペースなどを設置してコミュニケーションを円滑におこなえるよう配慮したり、ネットワークコミュニケーションを多様するなど、今後さらなる進化が期待されるオフィス形態といえます。


シックハウス症候群(シックビル症候群)

シックハウス症候群(シックビル症候群)

エアコンがほとんどの部屋に付いている現代では、窓を開けることはほとんどなく
締め切っている状態が多く、部屋の気密性も高くなっています。

しかし実際は換気能力には限界があり、窓を閉め切った状態では換気能力は
低下しています。

建築材や接着剤などから発生するホルモアルデヒドトルエンなどの揮発性有機物
や換気の低下による、一酸化炭素二酸化炭素により、目や喉の痛み頭痛などの
症状を起こします。
ひどくなると、めまい発熱嘔吐などの症状も引き起こします。

このような症状を一般住宅ではシックハウス症候群、オフィスではシックビル症候群と
言います。

低ホルムアルデヒド

低ホルムアルデヒド

オフィス家具に限らずですが、合板などにを利用している商品や建材には
「JASホルムアルデヒド放散基準」があり、合板、集成材などに使用
される接着剤などに含まれるシックハウス症候群の原因とされるホル
ムアルデヒド等の揮発性物質の放散量に基準を定めています。

 表示記号 基準値
 平均値  最大値
 F☆☆☆☆  0.3mg/L  0.4mg/L
 F☆☆☆  0.5mg/L  0.7mg/L
 F☆☆  1.5mg/L 2.1mg/L
 F☆  5.0mg/L  7.0mg/L

建材には建築基準法で定められた規定があり、規制をしていますが
家具には特に規制などはありません。
しかし、気密性の高い地下室などに大量の木家具を置く場合は、基準を
調べた方が良い場合もあります。

オフィスの喫煙対策ガイドライン

職場における喫煙対策のガイドライン

厚生労働省は2003年に施行された健康増進法に伴い、職場に
おける喫煙対策を強化するために、ガイドラインを見直しました。

これによって、非喫煙者が受ける受動喫煙による健康への影響の
考慮して全面禁煙もしくは喫煙室や喫煙コーナーのみでの喫煙
を認め、それ以外の場所では禁煙
にする企業や施設はほとんど
になってきています。

2004年の調査では成人喫煙率は、男性で45.8% 女性で13.8%
(日本たばこ産業株式会社による調査より)
年々、男性喫煙率は下がっており、現在ではさらに少なくなっている
と思われます。

喫煙室や喫煙コーナーは可能な限り設置する必要がありますが
ペースの問題設置費用分煙対策の面で困難している企業
がほとんどのようです。


職場における喫煙対策のガイドライン
−基本的考え方−
1. 喫煙対策は、労働衛生管理の一環として職場で組織的に取り組み、
全員参加の下に確実に推進すること。

2. 事業場において関係者が講ずべき原則的な措置を示したものであり、
事業場の実態に即して職場における喫煙対策に積極的に取り組むこ
とが望ましいこと。

3. 適切な喫煙対策の方法としては、全面禁煙と空間分煙があり、空間
分煙を中心に対策を講ずる場合を想定したものであること。

タバコの受動喫煙の危険性

受動喫煙とは、人が吸っているタバコの煙を、まわりにいる非喫煙者が煙を
吸ってしまうことです。

タバコの煙には発ガン性物質が含まれていて、煙には2種類あり、主流煙
副流煙に分けられます。

主流煙とは、喫煙者が吸い込んだ煙副流煙火の付いたタバコから直接
立ち上がる煙
です。
この副流煙は主流煙より有害だと言われている根拠は主流煙は燃焼温度
の高い時にで発生し、たばこの内部やフィルターを通過するのに対して、副流
煙は燃焼温度が低いため、主流煙に比べて有害物質が高い濃度で
含まれた
状態になっているからです。

主流煙と副流煙の含有物の比較
物質名 性質 主流煙に対する副流煙
の含有量の比較
ニコチン 有害物質 2.8倍
ナフチルアミン 膀胱発がん物質 39倍
カドミウム 発がん物質・肺気腫 3.6倍
ベンツピレン 発がん物質 3.9倍
一酸化炭素 有害物質 4.7倍
ニ卜ロソアミン 強力な発がん物質 52倍
ちつ素酸化物(NOX) 毒性 3.6倍
アンモニア 粘膜刺激・毒性 46倍
ホルムアルデヒド 頭痛・吐き気・発熱
50倍

オフィスでの喫煙対策の必要性を感じます。

オフィスの喫煙対策 喫煙ルームによる分煙

オフィスの喫煙対策 喫煙ルームによる分煙

分煙システム.jpg

喫煙スペースと非喫煙スペースを区切る場合で利用されるのが
パーティションによる間仕切です。

商業施設や公共施設などではよく見かけ、ガラスなどで
区切られたスペースが喫煙ルームとなっています。

この場合、気をつけたいの事は、ある程度の広さと、換気をしっかり
おこなうことです。
広さの基準としては、80〜120立方メートル/人数/1時間とされています。

壁面の材質も汚れの拭き取りやすい素材にしておくと良いでしょう。


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企業のリスクマネジメント

企業のリスクマネジメントとは?

リスク(risk)とは、危機率という意味で、リスクマネジメント
は危機管理です。危機や危害の発生源を事前に把握し
損失の回避もしくは低減をはかります。

企業における、リスクはとしては経営リスク、情報リスク、
災害リスク、
など様々なリスクがあります。

それぞれのリスクが会社の財産である、人、物、金、情報
に、どのように影響を与え被害を及ぼすかを規模と発生率
を想定します。
そのリスクが実際に起こらないようにする対策及び、リスクを
最小限に抑える対策をします。

リスクを最小限の費用で効果的に対策するための経営管理です。